知立市谷田町で動物病院をお探しの方はかとう動物病院まで

  • アーカイブ

  • カテゴリー

犬の門脈シャント

2020年12月5日

血尿を主訴に2歳のマルチーズさんが来院しました。

元気食欲に変わりはなく、尿に血が混じるようになったそうです。

また食後に少しぼーっとすることがあるとのことでした。

尿検査であまりみかけない尿酸アンモニウム結晶が検出されました。

この場合、血液中のアンモニアが高濃度になる血管奇形(門脈シャント)を疑わなければなりません。

エコー検査では小肝症がみられるものの、後大静脈に合流するシャント血管は描出されませんでした。

血液検査では食後のアンモニア、総胆汁酸の高値がみられ、門脈シャントの疑いがさらに高まりました。

ここで造影CT検査に進むのが順当なのですが、当院CT設備もなく費用面なども考慮し開腹下で造影検査をし、シャント血管をみつけて遮断することとなりました。

血管造影したレントゲン写真です。

シャント血管を血管鉗子により仮遮断をした状態です。

肝臓に造影剤が流入しています。

造影レントゲン画像を参考にして、背中に入っていくシャント血管(奇静脈へのシャント)を確保し、セロファンバインディング法にて結紮(血管径が変わらない程度)しました。

門脈シャントの術後に発作を起こして亡くなるケースもありますが、この子は順調に回復してくれました。ボーっとすることもなくなり、1か月後の血液検査では、食後のアンモニアも正常値になりました。

比較的珍しいケースですが、尿の異常にはこのような病気が潜んでいることがあります。排尿に異常を感じたときは早めに動物病院を受診しましょう。

 
▲ページトップ