お知らせ

犬の膵炎

13歳のダックスフンドさんが急性の嘔吐、食欲不振、元気消失で来院しました。

一般的な身体検査後、血液検査を実施すると膵炎を示唆するvリパーゼとCRP(炎症性蛋白)が顕著に上昇していました。

膵炎は症状(嘔吐、下痢、食欲不振、腹部痛など)や血液検査、画像診断(レントゲンん、超音波、CT)から総合的に判断して診断していきます。

右の膵臓は上の図のように胃と横行結腸の間にあるので、ここに超音波のプローブをあてていきます。

実際のエコー画像です。黒っぽく腫大した膵臓と鹸化した周囲の脂肪が白く描出されています。これにより膵炎と診断しました。

血液検査(vリパーゼ、spec cPL やCRP)の数字は膵炎以外の病気でも上昇することがあるので、診断において画像診断は非常に重要です。

膵炎の治療は対症療法が中心になります。

点滴で体を水和し制吐剤で吐き気を止めながら、低脂肪職の給餌を試みます。

また写真で示すような薬を使って炎症を抑えていきます。

炎症が進行すると死に至ることもある怖い病気ですので、嘔吐や食欲不振があるときは早めの受診をお願いします。


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