生まれつき肛門がなく、変なところから便が出ていることを主訴にブリーダーさんが子猫を連れて来院しました。
上の写真のように肛門の穴がありません。
これは鎖肛といって直腸、肛門の発生異常です。
今回の子は図のように肛門がなく直腸から陰部につながった管から、持続的に便が出ています。直腸に便がたまってしまう場合は、手術をしなければいけません。
今のところ便は出ており、元気も食欲もバッチリなので経過観察中です。
ただしウンチは少しずつで続ける状態なので、外で遊ばせられるようオムツを着用することにしました。
薬局で売っているテーピング用のテープを用意し
猫の胴回りの長さ(1)とそれより少し短い長さ(2)に切ります。
おしりを覆える長さのテープ(3)とそれより短いテープ(4)もつくります。
(1)と(2)、(3)と(4)の粘着面をはり合わせます。
右の写真のように、半分テープをはがして貼り合わせるとやりやすいと思います。
(1)(2)をはり合わせたものをリング状にします。端は左の写真のようにアロンアルファをつけて補強します。
これに(3)(4)をはり合わせたものをつけ、しっぽの穴をあけたら出来上がりです。
あとは裏にペットシーツを切ったものを両面テープで貼り付けてはかせます。
履かせるのが少し大変ですが、着用後は気にすることなく走り回っています。
成長をまって手術をするかどうか検討中です。
今後里親さんを募集することになるので、ウンチの管理は大変ですが、興味のある方はスタッフに声をかけてください。